ポート開放とは、ゲーム(マイクラ)などでサーバーを立ててオンラインやローカルネットワーク経由で他のプレイヤーと遊ぶ時や、パソコン(Windows)などで遠隔地からのリモート操作ができるようにするために使われる機能のことです。
もしも家庭のパソコンでポート開放するのであれば、サーバーとなるPCと通信を転送するためのルーターの両方で設定が必要になります。
言葉だけ聞くと一見簡単そうですが、その設定方法は扱う機器によって微妙に異なるため、やり方に苦戦してしまう人も多いかと思います。
そこで今回はどの機器を使っていてもポート開放ができるように、基本的なやり方をわかりやすく解説していきます。
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ポート開放とは何か
ポート開放とは簡単に言うと、他のPCなどから通信を受け付けるための窓口を開く操作のことを言います。
普段は外部からの不正なアクセスにを遮断するために開くポートに制限をかけていますが、一部のポートのフィルタリングを解除して通信を受け付ける状態にすることで「ポート開放」を実現することができます。
また、通信を受け付けるためには「IPフォワーディング」「アドレス変換」「IPマスカーレード」と呼ばれるルーター側の設定も必要になってきます。
使用しているPCやルーターなどで操作の用語が少し異なるため不用意に設定を変更してしまうと、セキュリティーを損なう場合もありますので基本的にどういう操作さえしていればポート開放ができるのかを知っておく必要があります。
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ポート開放のメリット
ポート開放をすると様々なメリットを得ることができます。
例えば、PCを遠隔操作したりゲームのオンライン対戦で参加者を限定してホストになることができます。
それ以外にも監視カメラを設置して外出先から家の様子をうかがうために使われる場合もあります。
これらのメリットはポート開放で受けられる一部の恩恵ですが、他にも様々な用途で利用されています。
しかしメリットばかりではなく、ファイヤーウォール(防壁)の設定を適正にしなければセキュリティー上の穴が生まれてしまう可能性がありますので、その点は十分注意しましょう。
ポート開放のメリット
- パソコンの遠隔操作ができる
- 監視カメラで外出先から家の様子がわかる
- データベースのメンテナンスを遠隔で出来る
- Webサイトを公開できる
- パソコンをFTPサーバーにできる
安全なポート開放のやり方
ポート開放をすると色々とメリットがありますが、便利な反面リスクもあります。
外部からの通信を全て受け付けていては、悪意のあるリクエストを遮断することが難しくなります。
ですので利便性とセキュリテーの両方をバランス良く、設定する必要があります。
今回は例としてWindowsで安全にポート開放するやり方について解説します。
ローカルIPアドレスの確認
ローカルIPアドレスの確認のやり方はWindowsの場合PowerShellのアプリケーションで、「ipconfig」と入力することで確認できます。
IPv4の欄に「192.168.1.200」とあるIPアドレスがローカルIPアドレスです。
IPアドレスの固定
ローカルIPアドレスはグローバルIPアドレスとは違い、アドレスが変わってしまうので手動でIPアドレスを固定する必要があります。
IPアドレスの固定方法
- コントロールパネル
- ネットワークとインターネット
- ネットワークと共有センター
- アダプター設定の変更
- 接続中のWiFiのプロパティを開く
- インターネット プロトコル バージョン4 (TCP/IPv4)を選択
ポート開放
ポート開放をする方法はWindowsの場合、ファイアーウォールを設定する画面で「新しい規則」を追加して有効化することで開放が完了します。
ポート開放の方法
- コントロールパネル
- システムとセキュリティー
- Windows Defender ファイアーウォール
- 詳細設定
- 新しい規則を追加
- 規則の種類
- プロトコルおよびポート
- 操作
- プロフィル
- 名前
IP制限をかける
全てのリクエストが通るようにしていてはパソコンが悪意のある通信にさらせれてしまうので、接続してくるPCのIPアドレスに制限をかけておく必要があります。
Windowsの場合は、ファイアーウォールの設定でIP制限をかけることができます。
また、LAN内の全てのIPアドレスを指定するには192.168.0.0/24と記入します。
IP制限をかける方法
- コントロールパネル
- システムとセキュリティー
- Windows Defender ファイアーウォール
- 詳細設定
- 受信の規則
- 任意のプロトコルのプロパティを開く
- スコープ
ポート開放の確認方法
Windowsでポート開放の確認をする場合はPowerShellで「netstat -an」と入力することで現在のポートの状況を確認することができます。
この場合、RDP(リモートデスクトッププロトコル)3389番のポートが開放されていることが確認できます。
また、ルーターのポート開放を確認する方法としてはパソコンで「nmap」コマンドなどのポートスキャンを実行するか、無料でポート開放が確認できるサービスを使うことをオススメします。
まとめ
ポート開放の意味と、安全なやり方について解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
ポート開放は便利な反面セキュリティー上の脆弱性を突かれて、ハッキングの被害にあってしまうリスクもあることを理解していただけたかと思います。
安全に利用することができればポート開放で受けられるメリットは数多くあるので、まずは正しい知識を身につけることから初めていきましょう。